2025年3月にオリジナルアルバム『THANK YOU SO MUCH』をリリースし、デビュー50周年に向けてますます加速するサザンオールスターズ。その中心に立ち、数々の名曲を生み出してきたバンドマスター・桑田佳祐さんが愛用するアコースティックギターについて、本記事ではご紹介します。
この記事は、実際にギターを弾くサザンファンの筆者が、これまでのインタビューやライブ映像などをもとに情報を整理した内容となっています。これからギターを始めたい方や、桑田さんと同じギターで音を鳴らしてみたい方にとって、参考になれば幸いです。
MARTIN HD-28V

2025年現在、桑田さんがライブやメディア出演時に多く使用しているアコースティックのギターがこちら。まさに“桑田佳祐の顔”とも言える、存在感ある一本です。
アコースティックギターのトップブランド、アメリカのマーティン社。これは永遠のスタンダード・モデルと言われる「D-28」の復刻版。サザンオールスターズが活動休止を発表したライブ『真夏の大感謝祭』(2008年)から使用。
引用:Pen 2017年 No.455「1冊丸ごと、桑田佳祐。」
桑田佳祐 LIVE TOUR 2022「お互い元気に頑張りましょう!!」でも使用していました。YouTubeなどで確認できるライブ映像では、「BAN BAN BAN」のパフォーマンスでこのギターの美しい音色がはっきりと聴き取れます…!
また、同年リリースされた「時代遅れのRock’n’Roll Band」でも使用されており、多くのミュージックビデオやステージでも登場しています。現在の桑田さんのアコースティックサウンドを支える重要な1本です。
尚、マーティンを取り扱う黒澤楽器のサイトでは、本モデルについて詳しい説明が以下のように掲載されています。
戦前のD-28の復刻版。Vシェイプのネック、べっ甲模様のピックガードとストリング・ピン・ドット、経年変化があったようにうっすらと着色された表板、ヴィンテージD-28のファンにはたまらないスペックが、これでもかというほど詰まっている。
引用:MARTIN CLUB JAPAN OFFICIAL WEBSITE
現在は生産完了となっているため、新品での入手は難しいものの、楽天市場などの中古市場では30万円〜60万円前後で販売されていることもあります。桑田さんと完全に同一モデルかどうかは不明ですが、気になる方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
Guild D-55

2008年の「真夏の大感謝祭」から使用されている一本。以降も「ひとり紅白歌合戦」や「桑田佳祐の音楽寅さん」、さらに2013年発表のサザンオールスターズ「栄光の男」のミュージックビデオなど、様々なシーンで登場しています。その豊かな音色と、印象的なルックスが相まって、存在感あふれる魅力的なギターです!
1968年に特注の最高級モデルとして登場したD-55は好評を博し、1974年にはGuildの正規生産ラインに加えられました。1960年代後半にトミー・スモザースが「スモザース・ブラザーズ・ショー」で演奏したことで有名なD-55は、数十年にわたって人気と寿命を高めていきます。
引用:D-55 ナチュラル|Guild Guitars
Gibson DOVE ARTIST

ライブやミュージックビデオでもたびたび登場する、桑田さんお気に入りの一本。シャープなルックスも魅力のひとつです。2000年代初頭から愛用されており、2014年にリリースされた「東京VICTORY」のミュージックビデオや、2016年の年越しライブ「ヨシ子さんへの手紙〜悪戯な年の瀬〜」、2017年のビルボード東京公演などでも使用されました。
Gibsonらしいワイルドなルックスを持ちながらも、「MARTIN HD-28V」のようなアコースティックギターらしい繊細な美しさも兼ね備えており、非常にかっこいい…!ボディ側面に施された赤いカラーが絶妙な差し色となっており、見た目のインパクトも抜群。
個人的には、桑田さんが使用しているギターの中でもルックス面では一番このギターが好きかな…!
Gibson SJ-200

1937年に完成したアメリカン・アコースティックを代表する王道のギター。サザンの「Young Love」のジャケットで桑田さんが持っているギターは、Gibson SJ-200となります。他のアーティストだと、忌野清志郎さんも頻繁に使用しているモデルでした。
「The King of the Flat-Tops」と呼ばれ愛されているSJ-200。ピックガードは、4本の花が咲く美しいフラワー・パターン。彫刻の技法で仕上げられている。
引用:AcousticGuitarBook Presents Tradition & Innovation of Gibson Acoustic Guitars

K.Yairi BL-150RSB

桑田さんが「ROCK AND ROLL HERO」をリリースした2000年〜2002年頃に、ライブやメディアで主に使用していたアコースティックギターです。近年はあまり使用が確認されていませんが、桑田さん仕様のモデルとして「BL-95K CTM(K.ヤイリ)」が販売されており、ファンにとっては見逃せない1本となります!

桑田氏がヤイリギターを使用するようになったのは1990年頃からとなりますが、こちらの「BL-95K CTM」は2000年~2002年に使用していたモデルをもとに、同様のデザインで仕上げたスペシャルな1本となります。
出典:Ikebe MUSIC BL-95K CTM Kヤイリ
まとめ
桑田さんのアコギといえば近年はMartinが中心になっているようです。桑田さん本人モデルのギターはあまり市販されていませんが、過去の特注したモデルなど、ファンにはたまらない逸品も存在します。気になる方はぜひチェックを!
今回は「アコースティック編」。エレキギターについては、別記事でご紹介しますので、そちらもぜひチェックしてみてください!
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