サザンオールスターズ、桑田佳祐さんのファンであれば、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
「桑田さんって、裏でも絶対良い人だよね」と。
ステージで見せる気さくで温かい語り口や、歌詞から感じる優しさと人間味、ときどき見せる少年のようなユーモア。ファンとして長年見ていると、「きっと普段の桑田さんも、私たちが見ている姿と変わらないんだろうな」と思うことがあります。
今回は、そんな桑田佳祐さんの人柄について、実際にアミューズのサザンチームで働いていた方から直接話を聞くことができたときのことを書いてみたいと思います。

私は20代前半の頃、現在勤務している会社に勤めながら、実はアミューズへの転職を考え、密かに動いていた時期がありました。
理由は単純で、サザンをはじめ、音楽やスポーツなど様々なエンターテインメントに触れる中で、自分の好きなアーティストを通じて、人の心を動かすような感動体験をつくりたいと思っていたからです。
その上で、いつか自分もサザンに関わる仕事がしたい。この素晴らしい音楽を、届ける側の一員になってみたい。
そんな気持ちがあり、当時はアミューズで働く方々にコンタクトを取り、仕事についていろいろなお話を聞かせてもらっていました。

そんなある日、とある会食の席でのことです。
私が「サザンが大好きなんです」という話をしたところ、目の前にいた方から、まさかの言葉が返ってきました。
「私、サザンチームで働いていましたよ!」
なんとその方は、以前アミューズに在籍し、サザンオールスターズのチームでマネージャーとして働いていた方でした。
まさかそんな方が目の前にいるとは思ってもいなかったので、ファンとしては当然、テンションが上がります。
その方からは、まずサザンチームでマネージャーとして働いていた当時の仕事について、いろいろと話を聞かせてもらいました。
日本を代表するトップアーティストを支える仕事ということもあり、当然ながら簡単な仕事ではありません。詳しい内容を書くことは控えますが、話を聞いているだけでも、想像以上にプロフェッショナルな世界であることが伝わってきました。
そんな仕事について、その方は、
「大変な仕事ではあったけど、心の底からやりがいのある仕事でした」
と話していました。
普段、私たちは完成した楽曲やライブを楽しんでいますが、その裏側には数え切れないほどのスタッフがいて、それぞれがプロとしてサザンオールスターズというエンターテインメントを支えている。
当たり前のことではありますが、実際にそこで働いていた方から話を聞くと、その重みはまったく違いました。
そして、話をしていくうちに、私がかなりのサザンファンだということも伝わったのだと思います。
その方が、桑田さんご本人について話してくれました。

正直、このときは少しドキドキしていました。
好きなアーティストについて、実際に一緒に仕事をしていた人から「本当はどんな人なのか」を聞くのは、ファンとしては意外と怖いものです。
もし、自分が長年抱いてきたイメージとはまったく違う話が出てきたらどうしよう。もちろん、そんなことを表には出しませんでしたが、内心では少し緊張しながら話を聞いていました。
そこで返ってきたのが、この言葉でした。
「桑田さんは、本当に人格者ですよ」
さらに、
「私自身もそう感じていましたし、いろんな人から聞いてきましたが、裏表もなく、本当に人柄が素敵な方ですよ。周りの評判も、本当に良い方です!」
と教えてくれました。
これを聞いたときは、本当に嬉しかったです。
「ああ、やっぱりそうなんだ」と。
サザンや桑田さんのファンであれば、ラジオを聴いていたり、ライブを観ていて同じように感じたことがある方も多いと思います。
MCで見せる会場への心遣い。メンバーやスタッフとのやり取り。歌詞から感じる、名もなき誰かへの優しさ。世の中で起きていることに目を向けながら、それを自分なりの言葉で歌にしていく姿勢。
もちろん、私たちファンが知ることのできる桑田さんは、あくまで表に出ている桑田佳祐さんです。
それでも長く見ていると、その人が持っているものは、いろいろな場面から自然と伝わってくるものだと思います。
特に近年の桑田さんの楽曲を聴いていると、以前にも増して、自分自身の言葉で歌詞を書いているように感じます。
若い頃の桑田さんには、独特の言葉遊びや鮮烈な情景描写がありました。それは今も変わらない魅力ですが、年齢を重ねるにつれて、自分が生きてきた中で感じたことや、世の中に対して思うこと、人への優しさのようなものが、より直接的に歌詞に表れるようになった気がしています。
だからこそ、近年の楽曲を聴いていると、「桑田佳祐という人」を以前より近くに感じることがあります。
そして、そんなファンとして感じてきた桑田さんの人柄と、実際にすぐそばで仕事をしていた方から聞いた話が一致していた。
それが何より嬉しかったのです。
考えてみれば、これだけ長い間、日本の音楽シーンのトップを走り続けるだけでも、とんでもないことです。
サザンオールスターズとしてデビューしてから約半世紀。数え切れないほどのヒット曲を生み出し、今なお大規模なライブを行い、新曲を発表すれば多くの人が耳を傾ける。
これほど長く第一線に立ち続けているアーティストは、日本でも決して多くありません。

そして、長く活動していれば、それだけ多くのスタッフや関係者と仕事をすることになります。
そんな世界で、実際に近くで働いていた方から「本当に人格者です」「裏表がない」「周りからの評判も良い」と聞けたことは、ファンとしてとても嬉しい出来事でした。
もちろん、私は桑田さんと直接仕事をしたわけではありませんし、今回書いているのも、あくまで当時サザンチームで働いていた方から聞いた話です。
それでも、自分が長年ライブや音楽を通して感じてきた桑田さんの印象と、その方が語ってくれた桑田さんの姿が重なったことは、今でも強く印象に残っています。
あの日聞いた、
「桑田さんは、本当に人格者です」
という言葉は、今でも忘れられません。
それ以来、ライブで桑田さんが楽しそうに冗談を話している姿を見たり、メンバーやスタッフとやり取りしている姿を見たりすると、ときどきこの話を思い出します。
ファンがステージの上から感じ取っていた桑田さんの温かさは、少なくとも、実際に近くで働いていた方が感じていた桑田さんの姿とも変わらなかった。
そのことを知れただけでも、ファンとしては十分すぎるほど嬉しい出来事でした。
そして何十年経っても、これだけ多くの人に愛され、支えられながら音楽を続けていること自体が、桑田佳祐という人がどんな人なのかを、少しだけ物語っているような気もします。
これから桑田さんのライブに行く方も、ステージで楽しそうに歌い、話す桑田さんを見ながら、ふとこのエピソードを思い出してもらえたら嬉しいです。
私自身もきっと、これから何度ライブに行っても、あの日聞いた「桑田さんは、本当に人格者です」という言葉を思い出すのだと思います。
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