2025年9月27日(土)、TOKYO FM『桑田佳祐のやさしい夜遊び』で突如オンエアされたサプライズ新曲。
サザンオールスターズの桑田佳祐が“夏螢介 a.k.a KUWATA KEISUKE”名義で手がけたのは、シンガーソングライター・田内洵也の代表曲「深川のアッコちゃん」だ。
「深川のアッコちゃん」基本情報
この曲はもともと、田内洵也が2024年11月22日にリリースしたアルバム『Traveling Man』(全10曲・42分収録)に収められていた一曲。
シンプルなギター弾き語りにヴァイオリンが寄り添うアコースティック作品として発表された。
今回注目を集めているのは、その楽曲を桑田佳祐が“夏螢介”名義で編曲・プロデュースしたという点。新アレンジ版の正式リリース日はまだ未定で、今後の展開が期待されている。


桑田佳祐 × 田内洵也 ― 出会いから制作へ
二人の出会いは2017年ごろ。桑田が通う都内のバーで、知人の紹介をきっかけに顔を合わせた。
その場で耳にした田内の「深川のアッコちゃん」に強く惹かれた桑田は、以降たびたびバーで会うたびに「こうしたらもっと良くなる」と助言を送っていたという。
しかし田内はマイペースに演奏を続け、アドバイスはなかなか形にならなかった。そこで桑田自ら「それならレコーディングしよう」と声をかけ、今回の新バージョン制作に至ったそうだ。偶然の出会いから生まれた、まさに一期一会のコラボである。
シンガーソングライター・田内洵也とは?
田内洵也(たうち・じゅんや)は1989年長野県生まれ。幼少期をタイ・バンコクで過ごし、12歳でビートルズに衝撃を受けてギターを始めた。現地ではストリートで演奏を重ね、20歳で帰国後は東京のバーを中心に年間200〜300本という驚異的なライブ本数をこなす“流し”スタイルのシンガーソングライターとなった。


ブルースやカントリーを基盤に独自のアコースティック・サウンドを追求し、これまでに『Tokyo Moon』(2014)、『STYLE』(2016)、『Guitarman』(2018)といったアルバムを発表。代表曲には「雨でも降ってくれれば」「STYLE」「蛍火」などがある。
また、GLAYのTERUや俳優・窪塚洋介への楽曲提供、文化イベントへの参加、サザンのギタリスト斎藤誠との共演など、活動の幅は年々広がっている。
楽曲の音楽的特徴
オリジナル版はギターと歌にヴァイオリンが重なるシンプルかつノスタルジックなサウンド。歌詞には「深川」という地名や「アッコちゃん」という人名が登場し、昭和情緒を漂わせる人情歌の趣がある。
今回の桑田(夏螢介)によるアレンジでは、コーラスやバンドサウンドが加わり、原曲の素朴さを残しつつも豊かな広がりを持つアンサンブルへと進化。聴いたリスナーからは「コーラスが最高」「桑田節が効いている」といった感想も寄せられている。
楽曲制作メンバー
ラジオで明かされた制作陣は、桑田佳祐作品を支えてきた豪華布陣。
- ドラム:河村“カースケ”智康
- ギター:斎藤誠
- ベース:山内薫
- Computer Programming:角谷仁宣
まさに“桑田サウンド”を担う精鋭が揃った。
今後について
桑田は田内に対し、2025年に開催される「九段下フォーク・フェスティバル’25」のオープニングアクト出演も依頼。新アレンジ版の発売形態やMV公開はまだアナウンスされていないが、続報が出れば本記事も追記していきたい。
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