圧倒的なメロディセンスと独特の歌詞世界で、日本の音楽シーンをけん引してきた桑田佳祐。実は自身が歌う楽曲以外にも、他アーティストへの書き下ろし楽曲を少数ながら提供してきました。この記事では、そんな“裏方・桑田佳祐”が原由子のために書き下ろした貴重な楽曲をピックアップ。その背景や魅力を紹介していきます。
1980年:私はピアノ

- アーティスト:サザンオールスターズ
- 楽曲名:「私はピアノ」
- 収録アルバム:「タイニイ・バブルス」
- 作詞作曲:桑田佳祐
- キーボード:原由子
サザンオールスターズの原由子が初めてリードボーカルを担当した楽曲。
1980年3月21日にアルバム『タイニイ・バブルス』の収録曲として発表され、その後、同年7月25日に高田みづえがカバーシングルとしてリリース。高田にとって最大のヒットとなる約50万枚のセールスを記録し、サザンの楽曲としても、カバー作品としても大きな成功を収めた。
1983年:恋は、ご多忙申し上げます

- アーティスト:原由子
- 楽曲名:「恋は、ご多忙申し上げます」
- 作詞作曲:桑田佳祐
- 編曲:桑田佳祐 & Head Arrangers
- パーカッション:野沢“毛ガニ”秀行
1983年:ヨコハマ・モガ

- アーティスト:原由子
- 楽曲名:「ヨコハマ・モガ」
- 収録アルバム:「Miss YOKOHAMADULT」
- 作詞作曲:桑田佳祐
- 編曲:桑田佳祐 & Head Arrangers
シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠とのデュエット曲で、間奏では2人のドラマ仕立てのセリフのやり取りが楽しめる一曲。桑田佳祐はコーラスも担当している。
同じレコード会社(ビクター)に所属していたこともあり、鮎川夫妻とはスタジオで顔を合わせる機会が多く、双子のお子さんや大きな犬を連れて訪れる姿も印象的だったという。そうした中で自然と関係が深まり、『メリー・クリスマス・ショー』への共演や、プライベートでの飲みの席など、桑田との親しい交流が続いた。
1991年:じんじん

- アーティスト:原由子
- 楽曲名:「じんじん」
- 収録アルバム:「MOTHER」
- 作詞作曲:桑田佳祐
- 編曲:小林武史&桑田佳祐
1991年:花咲く旅路

- アーティスト:原由子
- 楽曲名:「花咲く旅路」
- 収録アルバム:「MOTHER」
- 作詞作曲:桑田佳祐
- 編曲:小林武史&桑田佳祐
1998年:唐人物語 (ラシャメンのうた)

- アーティスト:サザンオールスターズ
- 楽曲名:「唐人物語」
- 収録アルバム:「さくら」
- 作詞作曲:桑田佳祐
桑田さんはこの曲を「下田“唐人(ラシャメン)お吉”の歌」と語っており、歌詞には、江戸時代末期に実在した芸者 “唐人お吉”こと斎藤きちの物語が綴られています。お吉の故郷である下田の情景も、随所に織り込まれています。
ギター演奏については、当初桑田さん自身が挑戦したものの、当時はアルペジオがうまく弾けず、最終的にはエンジニアの林さんが演奏を担当したそうです。
2022年:ヤバいね愛てえ奴は

- アーティスト:原由子
- 楽曲名:「ヤバいね愛てえ奴は」
- 収録アルバム:「婦人の肖像 (Portrait of a Lady)」
- 作詞作曲:桑田佳祐
- 編曲:桑田佳祐&原由子&曽我淳一
- 弦編曲:原由子&曽我淳一
※本記事は、2025年7月19日(土)放送の「桑田佳祐のやさしい夜遊び」などを参照に執筆しております。
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